人材協について
2023年度第4回QPI
(2024年4月実施)の結果
実施時期:2024年4月、対象期間:2024年1月~3月、有効回答数:84会員(全体の34%)
Q1
直近3か月間の人材紹介による就職決定数について、
前年同時期との比較ではいかがでしょうか
- <コメント>
- 「現状維持」が最多の38.1%となり、前回調査よりも11.1ポイント増加した。「現状維持」の割合は今年度の4回の調査の中では最多。「大幅に改善」と「やや改善」の合計、および「やや悪化」と「大幅に悪化」の合計はいずれも前回調査よりも減少していることから、「現状維持」に集中していることがわかる。
上記の結果となった要因は何でしょうか
(上位5項目)
-
1位 求人件数が増えた
33.3%
-
2位 求職者が増えた
21.4%
-
3位 求職者が減った
19.0%
-
4位 求人担当の社員(従事者)が増えた
14.3%
-
5位 広報費が増えた
11.9%
- <コメント>
- 今回も「求人件数の増加」が最多であったが、前回調査よりも12.8ポイント減少し33.3%であった。次に「求職者の増加」が21.4%で続くが、ほぼ前回並みの数値。一方で「求職者の減少」は前回よりも6.8ポイント減少し、19.0%で続いた。
Q2
直近3か月間の人材紹介による就職決定数について、
3か月前との比較ではいかがでしょうか
- <コメント>
- 「現状維持」が前回調査から6.2ポイント減少したものの38.1%と最大であった。「やや改善」がこれに続き33.3%で前回よりも7.2ポイント増加。「やや悪化」と「大幅悪化」の合計は前回よりも6.7ポイント減少し、前回調査よりも全般的に上向きの業況であった。
上記の結果となった要因は何でしょうか
(上位5項目)
-
1位 求人件数が増えた
36.9%
-
2位 求職者が増えた
33.3%
-
3位 求職者が減った
28.6%
-
4位 求人件数が減った
14.3%
-
5位 求人担当の社員(従事者)が増えた
10.7%
- <コメント>
- 「求人件数の増加」が前回同様に最多で、36.9%とほぼ前回同様の数値。続いて「求職者の増加」が33.3%で前回調査よりも14ポイントの大幅増。「求職者の減少」は28.6%で、2.1ポイント減少した。今回調査の設問2で業況が上向きになったのは「求職者の増加」が主な要因ではないかと思われる。「内定辞退者の増加」は前回よりも3ポイント減少した
Q3
3か月先を展望した場合の業況(就職決定数)は、
どうなっていると思いますか
- <コメント>
- 今後3か月先の展望については、「現状維持」が44.1%で5.9ポイント増加し最多となった。続いて「やや改善」が34.5%(5.9ポイント減少)となった。「大幅に改善」「やや悪化」「大幅悪化」はあまり大きな数値の変化は見られなかったため、「やや改善」から、「現状維持」の展望へと若干下振れしたものと思われる。
上記の結果となった要因は何でしょうか
(上位5項目)
-
1位 求人件数を増やす
41.7%
-
2位 求職者を増やす
40.1%
-
3位 求人担当の社員(従事者)を増やす
17.9%
-
4位 求職者が減る
16.7%
-
5位 求職担当の社員(従事者)を増やす
13.1%
- <コメント>
- 「求人件数を増やす」が3.5ポイント増加し、41.7%で最多となった。続いて「求職者を増やす」が40.1%であった。第3位には「求人担当の社員(従事者)を増やす」が17.9で、全回調査よりも5.5ポイント増加。求人担当を増やすことで、求人件数を増やし、業況の改善を図ろうとする姿勢がうかがえる。なお、「募集媒体費を増やす」は前回よりも9.7ポイントの大幅減少となり、6.0%であった。
Q4 現在の人材紹介事業の運営上の課題は何でしょうか
- <コメント>
- 「求職者の確保」が引き続き76.2%と高水準の数値。第2位も引き続き「募集コスト(広告宣伝費)の上昇」で35.7%となった。続いて「若手社員の育成・教育」が34.5%と前回調査よりも6.4ポイント増加した。「求人獲得」が31.0%(5ポイント減)、「社員(従事者)の採用」が25.0%(5.9ポイント増)と続いた。
Q5
「人材紹介事業の運営上の特徴的な事象」として
数多く寄せられた意見・特筆すべき典型事例等をピックアップしました<設問の内容>
直近3か月間に生じた人材紹介事業の運営上の特徴的な事象についてご記入ください(自由記入)
- スカウト媒体経由での決定の割合が増え、事業コストが上昇している
- 派遣からの切替が7割近くを占めてきており、人材紹介に限らない提案力を求められている。
- 求人件数は活動次第である程度確保は可能。求職者確保に課題があり、求職者は売り手市場と思われる。決定に至るまでに時間が掛かる傾向にある。人材紹介会社と求人会社(顧客)の中間に位置する新たな情報機関の存在が紹介事業の新たなハードルとなってきた。
- 医療・介護・保育分野における適正な有料職業紹介事業者の認定制度において、6か月以内の返戻金が必須要件となり、新規だけでなく、既存契約についても検討が必要となったこと。
- 企業、求職者とも厳選傾向あり。書類提示後の決定率が低下傾向。
- 入社意思承諾後の辞退の増加(現職からの強い引き止め、現職での報酬改定)。決定までの期間の長期化。法人での採用手段の見直し(ダイレクトサービス活用率の向上、採用コスト抑制の動き増)。
- RA(求人営業担当者)向け研修の導入(全国)。
- 人員配置の変更が営業活動に大きく影響した。1-3月期は職安法改正対応等や業務管理に関する事案が多く、営業活動を減少させていた。以上2点は、次の4-6月期には改善される見込み。
- 求職者の登録、転職意向は高まり、求職者は増加傾向であるが、企業の採用要件が厳しくなっていると感じる。
- 紹介予定派遣先の時給および紹介手数料の大幅な増額。
- 例年と比べるとWEB広告からの流入において限定的な(WEBデザイナー、マーケティング、建物・不動産管理)職種が増えた。成約に大きく結びつく要因にもなるが他職種において売上比率を落とす結果となっております。
- 本年のベア締結後、賃上げと並行するかのように採用コストの上昇を受け入れてくださる企業が増えた。そのため紹介料率が上昇している企業が増加(ついていけない企業との二極化が加速しているといっても過言ではない)。
- AIの利用が増加しています。具体的にはスカウト、返信文作成、推薦文作成などです。
一般社団法人日本人材紹介事業協会
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