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会長コラム

2024年07月02日

幸せの定義

先日タイに行ってまいりました。

超円安の今、世界中のどの国に行っても物価高に驚きますが、タイも例外ではありません。
街中の屋台などでは50~100バーツ(200~400円)でおいしいタイ飯がいただけますが、スターバックスやマクドナルドなどの世界チェーン店での価格は日本と同等かそれ以上です。
バンコク市内のスーパーマーケットなどは総じて日本よりも1.5倍ほど高い印象。事実、庶民の物価指数に使われるビッグマック指数ではタイ=559円、日本=450円、となっておりすでに日本の物価が相対的に低くなっています。

タイには私の会社の関連会社がありますので昔からよく訪れているのですが、実はしっかりと観光したことがありませんでしたので、今回は旧王朝で有名なアユタヤを訪ねてみることにしました。

アユタヤへはバンコク市内から地下鉄と鉄道を乗継ぎ約2時間の旅。バンコク市内でこそメトロポリタンの様相を呈しているタイですが、少し郊外に出ると田園やエビ養殖の沼地、農園などが広がる田舎町が続きます。
特に地下鉄からディーゼル鉄道(1時間半以上の乗車で25バーツ=100円)に乗り換えると、果てしなく沼地と田園が続きます。ちょうど雨季でしたので、途中スコールで車窓外が全く見えなくなるくらいの雨もありながら、のどかな景色を楽しんでいた時のことでした。

雨の中、途中の沼地で7-8歳くらいの子供たちが遊んでいたのですが、ドロドロの沼地に全身で飛び込んで、それはそれは楽しそうでした。昔の日本にはそんな風景もあったかもしれませんが、今の日本ではまずお目にかかれない景色でした。きっと彼らには携帯ゲームもなく、キックボードに乗るでもなく、遊びといえば自然を相手に自分たちで考える遊びがほとんどなのでしょう。でもなんだか一緒に遊びたくなるくらい、本当に楽しそうなのです。とても幸せそうな顔をしています。

私たち日本人、というよりも先進国の現代人は、『便利=幸せ』という妄想にとらわれていると思います。世の中のプロダクトは便利が価値と言わんばかりにどうしたら手間をかけずに、あるいは苦労することなく目的のものが得られるかというベクトルで考えられがちですが、人間が必要とする『幸せ』とは一概に便利を指しているわけではないはずです。
不便が美徳だとは思いませんが、誰かと何かを協力しあったり、一緒に考えたり、自分なりに工夫するということで得られる幸せもたくさんあるはずなのです。

私たちが提供する人材紹介サービスも、様々なツールの出現により便利になっているはずなのですが、それに付随する業務に振り回されていることも、また事実ですし、使い方を間違えると誰かを不幸にしてしまいかねません。

「働くとは、すなわち誰かを幸せにすることでその対価を得るもの。幸せとは便利を指すわけではない。」
そんなことを考えながらアユタヤを散策しました。

アユタヤでは自転車で移動しました。日本のママチャリ!

アユタヤでは自転車で移動しました。日本のママチャリ!

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