人材協について
会長コラム
2024年10月01日
地域限定採用
私事ですが、今年の5月に福岡に移住しました。
単身赴任ではありますが、福岡市の港湾沿いにマンションを借り、数十年ぶりの一人暮らしを楽しんでいます。福岡に移住した理由は、私の会社が新たに福岡本社を設立し(東京本社もあります)、本社機能の大部分を福岡に移したからです。
最近、人に会うと「なぜ本社を福岡に?!」と驚かれることが多いのですが、福岡が好きだからという単純な理由ではなく、数多くの候補地の中から福岡市を選んだのです。
福岡のメリットは以下の通りです。
・企業誘致が盛んで、県や市からさまざまな助成がある
・空港から中心地まで地下鉄で2駅とアクセスが良い(おそらく空港から最も近い大都市)
・新幹線が通っている
・家賃が東京や大阪に比べて安い(感覚的には東京の7掛け程度)
・平均通勤時間が短い(東京の約半分)
・食べ物が美味しい(魚や肉が特に良い)
・海や山など自然が身近にある
・災害(地震や水害)が少ない
・ゴルフ場が近い(笑)
・アジアが近い(上海と東京は同じ距離。ソウルはもっと近い)
・したがって若者の採用が有利であると感じる
このように、多くのメリットがあります。
一方でデメリットを考えてみるとあまりないのですが
・割と車社会である
・自転車が非常に多い(ただし、街中の駐輪場に止めないと撤去される)
・東京とやや疎遠になる
・醤油が甘い(笑)
といった点が挙げられますが、あまりデメリットには感じません。
実は私自身、社会人になって初めての転勤となり、さまざまな不安がありましたが、「住めば都」という言葉通り、日本には(住むのに)素晴らしい都市があることを再認識しました。
最近、三位一体の労働改革の一つとして『成長産業への労働移動』が叫ばれていますが、業界や産業を超えた労働移動のハードルは、実は物理的な移動だと思います。
労働移動(主に転職)は出勤先が必ず変わることを意味します。その際、多くの方は現在の住まいから通勤できる範囲で仕事を探すことになりますが、それによってどれほどの機会損失が生まれているのかを考えると、忸怩たる思いです。
現在、新卒・中途ともに『地域限定採用』がトレンドのようです。多くの方が住んでいる場所からできるだけ動きたくないわけです。「狭い日本、そんなに急いでどこへ行く」という交通標語が昔ありましたが、幅で言えば日本はヨーロッパとほぼ同じサイズです。
家族や恋人など、どうしても離れられない方がいる場合は仕方ないと思いますが、背負うものが少ない若い方々には、是非、さまざまな季節や風土、文化を持つ日本の各地で働く選択肢を持ってほしいと思います。
中州屋台にて、飲んで〆のラーメンです
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